バラバラだった人事情報を"経営の武器"に。"思い出しながらやる"属人的な運用から脱却し、"考える人"が活躍できる環境へと変革を進めた野原グループの挑戦

バラバラだった人事情報を
「バラバラだった人事情報を
サービス
Combosite PathosLogos 共創SaaS
社名
野原グループ株式会社
業種
建設・不動産
従業員数
1,001人〜3,000人

■インタビュー担当者

CFO補佐 兼 管理統括部 人事管理部 部長
田村 大輔様

人事部門の責任者をしている中で、人事系サービスのデータ連携がひとつの課題としてあり、その解決とさらなる人的資本の活用に向けたデータマネジメントの可能性を感じ導入を決めました。

管理統括部 人事管理部 リーダー
野村 彩乃様

グループ全体の労務管理をメンバー6名と一緒に行っています。従業員の増加や法改正などで年々労務管理コストが増えている中で、システムを繋ぐ"共創"がもたらしてくれる価値に、大きな期待を寄せています。

建設業のリアルなDXを牽引する、野原グループの挑戦

野原グループは「建設全体の生産性向上を実現するプラットフォームの提供」を掲げ、現場から業界構造そのものまでを変えていこうとしています。

1598年創業、建築資材の提供や施工だけでなく、近年ではBIMを活用した建設DXにも注力しており、自社で開発・提供する「BuildApp」では、図面や帳票、工程などの建設プロセスに関するデータをつなぎ、プロジェクトに関わるあらゆる関係者の連携を支援しています。

現場主導の改革として「BuildApp」を展開する中で、「DXは掛け声ではなく、構造を変えること」と捉えてきました。こうした考え方は、人事部門の改革にも一貫して流れており、単なる業務効率化にとどまらない"構造的な再設計"という意思のもとで推進してきました。

その中核を担うプラットフォームとして選んだのが、共創型人事プラットフォーム「PathosLogos」です。

統合型ではなく"共創型"という選択。バックオフィスも進化を遂げる

10年以上にわたり旧来型の人事システムを利用してきましたが、OSやブラウザへの依存が大きく、特定のブラウザ上でしか動作しないといった技術的な限界に直面していました。加えて、セキュリティリスクやメンテナンスの属人化、UIの複雑さといった課題も顕在化しており、「次の10年に耐えうる業務基盤をどう構築するか」が急務となっていました。

当初は、大手の統合型ERPシステムの導入も検討していましたが、「コストをかけて一元化しても、根本的な価値は変わらないのではないか」という懸念が社内で上がっていました。

一方、「PathosLogos」が掲げる"共創"の思想や、既存SaaSを活かしながら段階的に拡張できる柔軟性には、大きな可能性を感じていました。さらに、Search機能を活用して蓄積された人事データを可視化・分析し、経営判断に活かしていける点にも、大きな期待を寄せていました。

建設プロセスに関わる多様なプレイヤーをデータでつなぐ「BuildApp」を展開してきた私たちにとって、"つながり"をベースに業務を再構築するという考え方は、ごく自然なものでした。事業の中で培ってきた"つながり"の思想が、今回のバックオフィス改革にも自然とつながってきたと感じています。


正確さを人の努力に頼る限界。業務の"点在"が生む負荷

PathosLogos導入前の人事部門では、人材管理や勤怠、通勤費精算、健康管理など、用途ごとに複数のSaaSを導入しており、各SaaS間の連携は手作業で行っていました。人事部では、「データの正しさを担保するために、すべての情報を人が突き合わせ、二重・三重に確認する」という運用が常態化していました。

中には、同じ社員情報を5〜6のシステムに個別入力しなければならないケースもあり、「正確さは努力でカバーするもの」という意識が根付いています。さらに、グループ全体の社員情報を6名の担当者で分担して管理していたため、属人化が進み、ミスの発生や戻り工数の増加が深刻な課題となっていました。

「ミスを防ぐには、すべて自分の目でチェックするしかなかった」といった声も、現場で日常的に聞かれていました。丁寧な確認で支えられてきた業務フローでしたが、少しずつ仕組みそのものを見直していく必要性が高まっていました。

"つながる仕組み"が業務を変える。「PathosLogos」で見えてきた新しい運用

こうした課題を解決するために選ばれた「PathosLogos」は、既存のSaaSと柔軟に連携できる点が大きな魅力でした。まずは人事データを中心に、各領域に特化したSaaS(人材管理、勤怠管理、通勤費申請、健康管理など)とデータ連携を進めることで、情報の一元化と更新の自動化が実現可能になる予定です。

また、これまでは「評価だけ」「入力だけ」と目的ごとに機能が限定されていたSaaSも、連携を前提にした活用にシフトしつつあります。現場部門からも「どの画面を見れば何がわかるのかが整理された」「変更の反映タイミングが明確になった」といった声が上がっており、業務運用そのものの見直しが進んでいます。

給与業務も「仕組みごと見直す」機会に。属人化から標準化へ

人事基盤の刷新に合わせて、給与計算業務の見直しにも着手しました。従来はExcelや紙ベースで補完していたプロセスが多く、特に中途入社者の給与日割り計算や、細かな支給条件などは担当者の判断に委ねられていました。

こうした属人化された判断・処理を排除するため、「PathosLogos」と大企業向け給与SaaS「Combosite」の連携を前提とした業務設計に移行しています。

導入にあたっては、「今までのやり方が本当に最適なのか?」という視点で、各業務プロセスをゼロベースで再構築しました。結果として、判断基準やデータ処理ルールの明文化が進み、誰が見ても同じ出力が得られる状態が整いつつあります。

ルールを標準化したことで、「給与担当者の"思い出しながらやる"作業が減った」との声もあり、業務全体の安心感と安定性が着実に高まってきています。

人事から経営へ。"考える人"が育つ環境へ

想定される導入効果は、単なる業務効率化にとどまりません。データ更新や整合性確認にかかっていた時間が削減されたことで、人事企画や人材ポートフォリオの構築といった、より戦略的な業務に取り組む余地が生まれます。

今後は、「PathosLogos」上に集約された情報をもとに、経営層との連携強化も視野に入れています。「これからの人事は、経営のスピードに応える情報部門であるべき」と捉え、Search機能への期待も高まっています。評価結果・異動履歴・勤怠傾向・健康データなどを組み合わせた多面的な分析によって、人材活用の可能性をさらに広げていく構想です。

また、「PathosLogos」は、業務を効率化するだけでなく、"考える人"を育てる仕組みになり得ると感じています。業務の基盤整備が進んだことで、今後は情報をもとに判断・提案できる体制づくりにも期待が寄せられています。その先には、"人にしかできない価値ある仕事"に集中できる環境づくりが見据えられています。

インタビューご担当者
人事管理部 田村様/野村様
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